ジャック・オ・ランタンにはなりたくない

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小学校の帰り道

お題「通学路の思い出」


自宅から小学校は徒歩5分くらいでぎりぎりに起きても遅刻しない。便利な通学路だった。

しかし帰りは幼馴染みと一緒に帰っていたため裏門から出て毎日少しだけ遠回りをしていた。



彼女のマンションの隣には少しだけスペースがありそこに砂が溜まっている。

当時人の目を気にしなかった幼い私達はそこに座り砂を弄りながら雑談を続けていた。


その砂場の隣にいつの間にか小さな雑貨店が出来ていた。小学校の近くに出来た小さな雑貨店は小学生達の寄り道の場所にうってつけだった。


私達も毎日学校の帰り道そのお店に通うようになった。


真っ白な外観でお店が開いてる日はドアが開いている。中には小さな雑貨が並べられていた。可愛らしい形をした消しゴムや甘い匂いがするビーズが入っている小さなボトル、キティちゃんの抱き枕、ポーチや小物入れ。

それらは小学生の好奇心を満たしてくれた。


店主のおばさんは優しかった。私達の話しをニコニコしながら聞いてくれた。


どうやら私と同じ名前の娘さんがいるようで私は特に可愛がってもらったように思う。


とある日は甘い匂いのするビーズのボトルを買いに行った。

とある日は妹達を連れてお店を見に行った。

とある日は母親を連れて妹が気に入ったキティちゃんの抱き枕を買ってもらった。


2年くらい経ったある日お店が閉まっていた。

店主のおばさんに聞いてみるとどうやらお店を閉めるので片付けているらしかった。


おばさんは言った。

最後だから一つだけ好きなものをあげるよ。

私はたくさんある雑貨の中から黄色いポーチをもらった。黄色いポーチには白い水玉模様とヒヨコのシルエットが付いていた。

おばさん曰くこのポーチのヒヨコは幸せを運んで来てくれるらしい。

お礼を言って受け取った。


その後小学校を卒業して私も違う街に引っ越した。


それから9年の月日が経ったが、私の手元には今もまだボロになってしまった黄色いポーチがある。


そのポーチを手に取るたびだいぶ記憶は薄れたがぽやっとあの日々を思い出す。